Aには倒さなければならぬ相手がいる。
秘密結社DDDのボスである。
ボスは今まで罪のない人々を殺めてきたのだ。
そんなボスを倒すことを目標にAは今日もこの街の平和を守るため戦っている。
そんなAは今とある人に想いを寄せている。
行きつけのカフェでアルバイトをしているBだ。
人の話をよく聞いてくれる優しい人である。
AはBに話を聞いてもらう為にそのカフェに通い詰めている。
しかしBには誰にも言えない秘密を抱えている。
Bは秘密結社DDDのボスの直属の部下である。
ボスはBを気に入り、BにAのスパイを頼んでいる。
BはカフェでバイトをしながらAの情報を日々盗んでいるのだ。
情報が入ればボスに報告。
そうしてボスはAの弱点を知ることになる。
ある日AはBに自分がBを好きだということを伝えることにした。
Bの答えは「また後で」
返事を先送りにされてしまった。
BからすればAは敵。
しかしここで友好関係を絶ってしまっては情報を引き出しにくくなる。
せめてAを倒すまでは返事をしないことにした。
Bはボスに気に入られている。
しかしそれをよく思わない人がいる。
同じ秘密結社DDDのボスの部下、Cである。
Cはずっとボスの近くにいたが、Bに仕事を奪われてしまった。
CはBに復讐することを決意した。
Cにとある場所に呼び出されたB。
CはBに奇襲攻撃することにしたのだ。
…とそこにAがたまたま通りかかった。
AはCが秘密結社DDDのボスの部下であることを知っていた。
以前にも一度戦ったことがあるからだ。
あの時は逃げられてしまったが今度は必ず倒す。
しかも襲われようとしているのが、Bである。
AはすぐさまCに飛びついた。
Bの為、街の平和のために戦った。
そしてAはCを倒した。
その時にBはAの本気度を改めて知ることになる。
あれからもAはBの働いているカフェに通った。
他愛のない話をした。
そうしていくうちにBはAに好意を持つようになった。
平和を望むA。
Bは心動かされた。
そしてBはボスの元を離れる決断をする。
Aの元に着こうとしたのだ。
しかしボスはその事をすぐに悟った。
ボスはBを呼び出した。
「裏切るとは何事だ」
ボスはBに自らの生死を共有するチップをBに埋め込んだ。
ボスが死ねばBは死ぬ。Bが死んだらボスは死ぬ。
そんなチップだ。
続く